「年刊詩集ふくい2023」を発刊しました
11月19日の「ふくい詩祭」で発表
年刊 詩集ふくい2023
「年刊詩集ふくい」は、福井県詩人懇話会が広く現代詩愛好家の交流を広め、作品を通じて新しい活力を生み出して詩文化の発展に寄与するため刊行します。会員を中心に、主として福井県に在住して詩作をすすめる人はもちろん、県外在住でも福井県を基盤にして詩作で羽ばたこうとしている人、県出身、ゆかりの人たちからも原稿が寄せられました。
掲載された作品は53名57編の現代詩作品で、新作もしくは過去1~2年の間に創作されたもでのです。福井文学界の現在を示している現代詩の作品と、昨年の「ふくい詩祭2022」の基調講演・シンポジウムの詳細な記録を同時掲載しています。懇話会編集委員会の校閲を経て印刷が完了。執筆者や県内の公立図書館、文学や関係団体には送付を終えました。
奥付の発刊日は「2023年10月20日」となりました。判型はA5判(内容は、寄稿された会員遺作2編を含む53人57編の現代詩作品のアンソロジー、および執筆者名簿。2022年の「ふくい詩祭」の福井出身の文芸評論家渡辺喜一郎氏の基調講演をはじめ、「県内の文学忌の展望-詩人の忌を中心に」をテーマに「くちなし忌」「荒磯忌」「葱忌」「黙蓿忌」「青の村の会」などを担県内詩人の文学忌を担ってきたパネリストによるシンポジウムの全記録を収録)。頒価は税込み1800円で、福井市の勝木書店本店にも並ぶ予定です。
なお「詩集ふくい2023」の刊行記念を兼ねた催しとして11月19日(日)に福井市の教育センター大ホールで、詩人懇話会主催による「ふくい詩祭2023」を開きます。今年の詩祭のテーマは「先達詩人 岡崎純を語る」。敦賀市出身で、詩誌「角」を主宰した福井県を代表する叙情現代詩人で、福井県内の詩人たちの交流を結ぶ「福井県詩人懇話会」の初代代表として24年在職して、長く県内の文学界振興に功績のあった岡崎純氏の詩業と業績を探ります。
基調講演は福井県出身で、全国詩誌「イプリス」主宰、2022年に第40回現代詩人賞を受賞された倉橋健一氏を招きます。また、その後のシンポジウムで、岡崎純の業績を関係者らによる討論などでさらに掘り下げます。
「詩集ふくい2023」に原稿を寄せられた会員には出欠の葉書を送付しますが、誰でも参加できる入場無料での県内の現代詩を担う人たちが集う「文学イベント」なので、広く一般の皆さまのご来場を歓迎いたします。ふるってご参加されることをお願いします。
※問い合わせは 県詩人懇話会事務局長 西畠良平☎090-3767-0734 0776-51-0067 ryo@aqua.plala.or.jpにお願いします。
[詩集ふくい2023収録作品]
・餃子 青山 雨子
・琉球弧 赤木比佐江
・生成りな声 秋山 ひな
・おなたのお名前は 朝日 信子
・黒い穴/イワンのばか 有田 幸代
・井戸端会議 上坂千枝美
・臍の緒みち 大竹 雅彦
・喜寿の春 岡本小百合
・カタバミ 刑部あき子
・森のふくろうへの独言Ⅳ 小田 富英
・悪魔が入る 下々味万九郎
・夜の解れ 賀家 嘉基
・もう暑くて 笠原 仙一
・サトマワリ 金田 久璋
・白い風 神内 八重
・負け犬/安酒の人生 川口 田螺
・この世 川嶋 悦子
・阪急京都線大宮-河原町間開業60年 川瀬 新一
・権限 川村 信治
・私の高見順 黒田不二夫
・野良打ち 小泉 強
・新しき老いのかたちを 佐野 周一
・おかげさまで 杉崎 康代
・受け継ぐ 杉村 敏隆
・手/シミの消し方 鈴木 天也
・蜻蛉の目 墨田丸沈潜
・土に還る 関 章人
・柚子ジャムを作る冬の日に 瀧本めぐみ
・掌 龍野 篤朗
・駆逐艦で帰る 立石百代子
・おやすみ(最後に) たべたけみつ
・文筆で食えたら 千葉 晃弘
・津田幸男さんの思い出 千葉 吉弘
・やってくる/不思議 とくしともこ
・SOLITUDE 友清 恵子
・浮雲 中林千代子
・飛行機雲 なた としこ
・上根来 西田 昌弘
・「王様」は裸だ 西畠 良平
・萌花さんへ 野尻 益子
・緑の稜線 浜本はつえ
・春風 半田 信和
・自然のままに 秀里喜代子
・CDを聴くこの頃 前川 幸雄
・友だち 柾 あずさ
・こつこつと まつうらまさお
・残渣 三日月一弘
・一滴 森川りょうこ
・マンネリ 山口 万喜
・杉語り よしいけ道
・恐竜のまち 渡辺 本爾
[死去会員遺作]
・朝陽 大杉スミ子
・居残り鴨 津田 幸男